令和3年度 練馬区学校歯科医会会員研修会
2021.11.21 20:07 更新
令和3年11月18日(木)午後7時よりZOOM配信および歯科医師会館にて開催されました。
日本の現状では出生数が減少しているにも関わらず、子どもの虐待が年々増加していて、昨年度は全国の児童相談所の児童虐待相談対応が過去最多となったそうです。虐待による死亡事例も毎年50人前後で推移していて、特に0歳児の死亡事例が多いとのことでした。経済的貧困、ひとり親、育児能力の不足等が子ども虐待の大きなリスクとなっているようです。
虐待を受けている子ども達(被虐児)に安全で安定した場所を与えることが学校の重要な役割で、被虐児にとって逃げ場でもあり楽しみの場にもなっている場合があります。学校で行われる健康診断は、身体的虐待やネグレクトを早期に発見しやすい機会となります。
また、発見した場合、私たち学校歯科医は公的機関に通報できる立場にあります。最近は被虐児のう蝕罹患率も減少しているそうですので、なかなかわかりにくいこともありますが、何らかの「不自然さ」を感じた場合は児童・生徒の安全を第一と考え、速やかに学校に情報、意見を伝えることが望ましいとのことでした。
昨今痛ましい事件が連続して起こりましたし、日々新たな事件も報道もされています。最後に先生が提示されたお言葉がとても深く心に響き、学校歯科医の関わりの重要さをさらに大切に感じました。
「虐待と間違って保護した場合は謝ることができるが、間違って保護せず冷たくなった子には謝ることすらできない」
(報告:学術担当理事 西村 滋美)
森岡 俊介先生(ZOOMにて)
演題は“子供の虐待の現状とその対応に必要な学校歯科医の役割”で、講師は板橋区で歯科医院を開業されていて、東京歯科大学臨床教授でもあられる森岡俊介先生にご講演をいただきました。先生は子ども虐待防止歯科研究会副会長や板橋区要保護児童対策地域協議会代表者委員も務められていて、まさに当日起こった事例などもご紹介いただきました。日本の現状では出生数が減少しているにも関わらず、子どもの虐待が年々増加していて、昨年度は全国の児童相談所の児童虐待相談対応が過去最多となったそうです。虐待による死亡事例も毎年50人前後で推移していて、特に0歳児の死亡事例が多いとのことでした。経済的貧困、ひとり親、育児能力の不足等が子ども虐待の大きなリスクとなっているようです。
3F大会議室
コロナ禍において、大人だけでなく子供を取り巻く環境も大きく複雑に変化し、虐待も多様になっているようです。虐待を受けている子ども達(被虐児)に安全で安定した場所を与えることが学校の重要な役割で、被虐児にとって逃げ場でもあり楽しみの場にもなっている場合があります。学校で行われる健康診断は、身体的虐待やネグレクトを早期に発見しやすい機会となります。
また、発見した場合、私たち学校歯科医は公的機関に通報できる立場にあります。最近は被虐児のう蝕罹患率も減少しているそうですので、なかなかわかりにくいこともありますが、何らかの「不自然さ」を感じた場合は児童・生徒の安全を第一と考え、速やかに学校に情報、意見を伝えることが望ましいとのことでした。
昨今痛ましい事件が連続して起こりましたし、日々新たな事件も報道もされています。最後に先生が提示されたお言葉がとても深く心に響き、学校歯科医の関わりの重要さをさらに大切に感じました。
「虐待と間違って保護した場合は謝ることができるが、間違って保護せず冷たくなった子には謝ることすらできない」
(報告:学術担当理事 西村 滋美)