練馬区学校歯科医会と練馬区教育委員会との協議会
2023.07.09 10:25 更新

令和5年7月6日午後4時より練馬区歯科医師会館にて3年ぶりに練馬区学校歯科医会と練馬区教育委員会との協議会が行われました。



練馬区教育委員会から

教育長 堀 和夫 
教育振興部保健給食課長 唐澤 貞信
教育振興部保健給食課学校保健係長 石井 渓

練馬区学校歯科医会から

会長     草柳 英二      
副会長    泊 昌人             
同      穂坂 康朗            
専務理事   西 克昌             
総務理事   浅見 律       
会計     樋口 和彦  

が出席されました。


(報告:総務・IT担当理事 浅見 律)
令和4年 第41回練馬区学校保健大会
2022.12.31 19:37 更新
令和4年度練馬区学校保健大会が12月15日(木)13時30分より練馬区立生涯学習センターにて行われました。
タイトルは「みんなで育てよう 心も体も すこやかな児童・生徒」です。


開会の挨拶から始まり各種表彰、小学校養護教諭部会からの研究発表、特別講演が行われました。
発表内容は「子供たちの健康を育む保育室づくり~保健室の『救急処置機能』の充実を目指して~」と「緊急時に備える~保健室・子供・教職員・学校の視点から~」の2題でした。

特別講演では「発達障害とは?どのように対応するか」と題して行われました。
講師は現役臨床医師であります平岩 幹男先生が講演されましたが、とても興味深い内容でした。

発達障害とは発達の過程で明らかになる行動やコミュニケーションなどの障害のことで、根本的な治療は現在ではないが、適切な対応で社会生活上の困難は軽減されるということです。

コミュニケーション上の障害と思われることに我々の日常でもしばしば遭遇することなのですが、我々が接していく上での配慮の必要性、特に感情に振り回されない対応や言動がいかに大切かを痛感したしだいであります。


(報告:学術HP担当理事 浅見 律)
令和4年度練馬区学校歯科医会研修会
2022.12.23 07:08 更新
眞木吉信先生「コロナ禍における安心・安全なフッ化物の応用」を視聴して 

令和4年11月24日(木)19:00より本年度の練馬区学校歯科医会会員研修会がオンライン配信にて開催されました。



 演題は東京歯科大学名誉教授、眞木吉信先生による「コロナ禍における安心・安全なフッ化物の応用」でした。内容は前半、ペストやスペイン風邪などの人類の感染の歴史から始まり感染症のパンデミックには必ず誹謗中傷や差別が起こると言われていたのがとても印象的でした。

現在のコロナ禍において日本国内でも特に発生当時、感染者への差別があったと記憶しております。正しい情報が国民に伝わらないことで感染の恐怖を煽り差別につながるのだと思います。

歯科健診や学校での歯みがきはどうでしょうか?やはりコロナ禍では感染のリスクを恐れ定期健診を中断される方も多く、学校での歯みがきも中止しているところがほとんどのようです。

しかしながら「口腔ケアが感染リスクを高める」というのは正しい情報なのでしょうか?眞木先生は講演の中でそれは全く逆で「口腔ケアは感染リスクを低くする」ということを訴えておられました。「手をよく洗えというのになぜ口の中を洗わないのか!」おっしゃるとおりです。

後半はフッ素塗布やフッ化物洗口について種類や術式についてわかり易く説明していただきました。講演を聞いてフッ素濃度や術式、さらには年齢や症例による使用薬剤選択の大切さを再確認いたしました。
普段自分の診療所ではただ漠然とフッ素塗布しているレベルでしたのでこの研修会を期にもう一度勉強しなければならないと痛感いたしました。


(報告:学術委員長 生田 剛史 )
第73回関東甲信越静学校保健大会 参加報告
2022.08.07 19:31 更新
8月4日(木)、午後1時から(Zoomによるライブ配信)第73回関東甲信越静学校保健大会にオンライン参加いたしました。

新しい生活様式と経験して考える不易流行の健康教育という主題に基づき、特別講演と5班にわかれての、班別研究協議会がありました。

特別講演では、管理栄養士の塚本先生による「心と体を育む食育」〜今、そして10年先の健康のために〜という演題で、食育の3大柱と、発達段階に応じた身につけたい食習慣につついて詳しくお話を聞くことができました。
年代別に児童・生徒に、食に関して何を学んで欲しいのかを改めて知ることにより、食の大切さを自分自身も新たに感じることができました。
学校給食も黙食となっている現在ですが、みんなで美味しく楽しく共食できる日が早く来て欲しいと願うばかりです。

2時半からの班別研究協議会では、私は4班の学校歯科保健分野に参加しました。
テーマは生活習慣病の予防等を目指した歯・口の健として、以下の2演題の研究発表がありました。

①歯と口の健康づくりの日常化を目指す学校歯科保健指導の在り方
千葉県特別支援学校流山高等学園 養護教諭

②家庭及び地域社会との連携による歯科保健活動の在り方
甲府市立善誘館小学校 養護教諭

①の学校では、フッ化物洗口が13年前から希望者に対して、毎週1回、継続して行われているとのことで、導入のきっかけや具体的な実施法などが発表され、まだ東京都ではほとんどの学校で実施されていないため、今後の参考になりました。

②の学校においては、朝学習の時間等に「けんこうしらべ」を行うことにより、小学校の児童生徒が自身の健康の自己管理の意識の向上をはかっていました。また、日本学校歯科医会のホームページを参考に、クイズなどをまじえて、「エチケット歯みがき」の教育用ビデオ等を作成し、新型コロナ感染症対策として給食後のエチケット歯みがきを実施している様子も発表されました。
コロナ禍においても継続した児童生徒の歯と口の健康に関する取り組みを今後も見直しながら計画性をもってすすめている様子がうかがえました。


(報告:学術担当理事 西村 滋美)
令和3年度 練馬区学校歯科医会会員研修会
2021.11.21 20:07 更新
 令和3年11月18日(木)午後7時よりZOOM配信および歯科医師会館にて開催されました。


森岡 俊介先生(ZOOMにて)

 演題は“子供の虐待の現状とその対応に必要な学校歯科医の役割”で、講師は板橋区で歯科医院を開業されていて、東京歯科大学臨床教授でもあられる森岡俊介先生にご講演をいただきました。先生は子ども虐待防止歯科研究会副会長や板橋区要保護児童対策地域協議会代表者委員も務められていて、まさに当日起こった事例などもご紹介いただきました。
 日本の現状では出生数が減少しているにも関わらず、子どもの虐待が年々増加していて、昨年度は全国の児童相談所の児童虐待相談対応が過去最多となったそうです。虐待による死亡事例も毎年50人前後で推移していて、特に0歳児の死亡事例が多いとのことでした。経済的貧困、ひとり親、育児能力の不足等が子ども虐待の大きなリスクとなっているようです。


3F大会議室

コロナ禍において、大人だけでなく子供を取り巻く環境も大きく複雑に変化し、虐待も多様になっているようです。
虐待を受けている子ども達(被虐児)に安全で安定した場所を与えることが学校の重要な役割で、被虐児にとって逃げ場でもあり楽しみの場にもなっている場合があります。学校で行われる健康診断は、身体的虐待やネグレクトを早期に発見しやすい機会となります。
また、発見した場合、私たち学校歯科医は公的機関に通報できる立場にあります。最近は被虐児のう蝕罹患率も減少しているそうですので、なかなかわかりにくいこともありますが、何らかの「不自然さ」を感じた場合は児童・生徒の安全を第一と考え、速やかに学校に情報、意見を伝えることが望ましいとのことでした。
昨今痛ましい事件が連続して起こりましたし、日々新たな事件も報道もされています。最後に先生が提示されたお言葉がとても深く心に響き、学校歯科医の関わりの重要さをさらに大切に感じました。
「虐待と間違って保護した場合は謝ることができるが、間違って保護せず冷たくなった子には謝ることすらできない」


(報告:学術担当理事 西村 滋美)

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